おたみ

ギャグ漫画を描いてます。

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    記事一覧

    友人が親友になった日。

    僕は友達と居酒屋で飲んでいた。 その友達は中学時代の同級生で、 性格は優しくてイイ奴なのだが、 会話のつまんなさから 「ハミング」と呼ばれていた。 そう。 …

    おたみ
    2年前

    優しかった小学校の友達。

    「国語の教科書見せて」と、頼んだら 快く「自分で書いてる国語のノート」を貸してくれたモッサン。 モッサンは小学校の同級生。 当時の僕は「お前は芥川龍之介か」…

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    2年前

    美大生に訪れる決着。

    「部屋でもいいから描けよ」 直輝君は座椅子に深く腰掛けながら 僕に言った。 どうやら僕が大学の講義にも 校舎に隣接されたアトリエにも出ないで バイトばかりやっ…

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    2年前

    無職中年と中学生の闘い。

    僕はコンビニで 漫画雑誌を眺めていた。 購入するお金は持っていない。 なので、表紙だけを目で撫で 流行りの漫画タイトル、絵柄等 「まさに表面」という限られた情報…

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    3年前

    夏とグラスの水泡。

    友達の文也はパチスロが大好き。 「数時間で10万勝ったぜ」 と僕にファンフーレのような電話をくれて、 安居酒屋でお酒を奢ってくれる。 飲むビールは僕にとって…

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    3年前

    中学生と隠語。

    「おう、だれかクサ持ってねーか?」 と、ヤンキー3年生がひとりで クラスに乗り込んできた。 僕らは中学2年生。 「おう、2年坊!クサはねーんかよ!?」 ヤン…

    おたみ
    3年前

    友人が親友になった日。

    僕は友達と居酒屋で飲んでいた。

    その友達は中学時代の同級生で、

    性格は優しくてイイ奴なのだが、

    会話のつまんなさから
    「ハミング」と呼ばれていた。

    そう。
    僕らに届く彼の声は
    もう言語として、情報として扱われていなかった。

    でも彼は、そう呼ばれていることを
    「いい声してるから」
    とポジティブに捉えていた。

    そこがまた彼の性格の良さだが

    僕らはビブラートの如く震えて

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    優しかった小学校の友達。

    「国語の教科書見せて」と、頼んだら

    快く「自分で書いてる国語のノート」を貸してくれたモッサン。

    モッサンは小学校の同級生。

    当時の僕は「お前は芥川龍之介か」などと
    突っ込めるワケもなく、

    唇をすぼめながら彼のノートを開いた。

    するとそこには、見たこともないシールがところ狭しと貼られていた。

    それが僕が初めて見た
    「ラーメンばあ」というシールだった。

    モッサンは、ビッ

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    美大生に訪れる決着。

    「部屋でもいいから描けよ」

    直輝君は座椅子に深く腰掛けながら
    僕に言った。

    どうやら僕が大学の講義にも
    校舎に隣接されたアトリエにも出ないで
    バイトばかりやってることに腹を立てたらしい。

    直輝君は夏休みにやった日雇いバイトで腰を痛めていて、
    部屋でも座椅子を使っていた。

    僕にはその体勢と口調が
    飛行船の司令官のように感じられて
    なんだかおもしろかった。

    僕の口角がゆ

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    無職中年と中学生の闘い。

    僕はコンビニで
    漫画雑誌を眺めていた。

    購入するお金は持っていない。

    なので、表紙だけを目で撫で

    流行りの漫画タイトル、絵柄等
    「まさに表面」という限られた情報だけで
    漫画業界の流れを把握しようとしていた。

    「このコンビニでは母に渡された千円で時々夕飯を購入するので許してね」
    と思っていた。

    すると、横から
    怪しい陰。

    僕に
    「いつものヤバいやつ来てんじゃん」
    的な
    認識をしてる

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    夏とグラスの水泡。

    友達の文也はパチスロが大好き。

    「数時間で10万勝ったぜ」

    と僕にファンフーレのような電話をくれて、
    安居酒屋でお酒を奢ってくれる。

    飲むビールは僕にとっては雨を待ってた草木が欲する水分で、

    文也にとっては寝汗のようなものだ。

    「気にすんな」

    文也はいつも言う。

    でも彼はその翌日に10万掏ったりする。

    お金のない僕は申し訳ない程度に文也の煙草を買う。

    彼はコン

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    中学生と隠語。

    「おう、だれかクサ持ってねーか?」
    と、ヤンキー3年生がひとりで

    クラスに乗り込んできた。

    僕らは中学2年生。

    「おう、2年坊!クサはねーんかよ!?」

    ヤンキー3年生は
    機関車トーマスのようだった。

    クサとは大麻の隠語らしいが、
    僕は当時
    まだ勉強と部活しかした事のない
    毛玉のような少年だったので

    「ゲームソフトの事かな?」

    とクサの意味が理解できなかった。

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